こんにちは。ついに卒業することができました!
振り返れば2024年1月からCertificateⅣを開始し、2025年12月何とかDiplomaコースを修了です。あっという間な気もするし退職してから考えると長いような気もします。34歳で仕事を辞めてオーストラリアで勉強し直すって色々意見が分かれると思います。自分や夫婦で決めたことなのでひとまずやり切ることができたこと、満足しています。Certificate of Excellence Student受賞は数少ない人生の誇りになりました。
この記事が参考になりそうな人
- オーストラリアのTAFE留学に興味がある人
- 社会人留学に興味があるけど不安な人
- 留学中で心折れそうな人
- ディプロマでどんなこと勉強できるか知りたい人
一年目で学習したCertificateⅣの実録やそもそもTAFEという内容はこちらの記事にまとめました。
目次
- 未経験者でも無事に卒業できました
- Diplomaで勉強したユニット一覧
- Certificate IVとの違い。何が大変だったか?
- アセスメントを乗り切るコツ
- プロジェクト制作したWebサイト
- Optus Stadiumでの卒業式の様子
- これから留学を悩んでる社会人へ
未経験者でも無事に卒業できました

私が参加したコースはウェブ開発フロントエンドです。
ICT50220 Diploma of Information Technology [Front End Web Development]
2024年にCertificateⅣから開始し、修了後にディプロマへ進学しました。実はキャンパスによっては異なるものの、各1年で合計2年の就学期間となりました。
Bachelorが大学卒の学士号にあたり、Diplomaは準学士に相当します。日本の専門学校卒業が近いです。ただ、昨今は学生ビザの審査も厳しくなっています。学位レベルを下げる場合、特に客観的に整合するロジックが求められるので準備が大切です。
さて、日本では明治大学を卒業後、法学系とは異なる業界で社会人経験を積んできました。大学では法学部、そして社会人キャリアは留学エージェントや精密機器の自社メーカー法人営業と、ITやプログラミングの経験は、ほぼゼロに近い状態からのスタートです。
ウェブ開発に興味を持ったのは今までの営業経験に加えてITスキルを身につけることで、場所を問わず仕事ができるスキルが欲しいなと思ったからです。
CertificateⅣは基礎的な内容とはいえ、フロントエンドからバックエンドまで幅広く学び、Pythonなどのプログラミングにも触れることができました。
Diplomaではさらにプロジェクトベースで進行し、フロントエンドにより特化した内容を学びます。年間を通したプロジェクトはそれぞれ2−7名程度の単位で講師がランダムで決めます。実際のクライアントが用意され、TAFE内だけでなく外部の人達が相手になります。顧客要件の定義や要求事項のヒアリング、そして進捗報告のミーティングやプロジェクトチーム内の折衝など、実践的な現場を想定して行われます。当たり前ですが常に英語でのコミュニケーションなので、まずは置いていかれないように必死な毎日でした。
無事に卒業できたのは自分の場合「わからないことを聞きまくった」からです。
大学と異なりグラデーション評価ではなく、Pass/Failの二択です。講師も生徒をPassさせることが職務です。なので評定基準に不明瞭なことや、普段のクラスでわからないことはなるべくその場で解決することが大切でした。オーストラリア人は特に質問に抵抗が全くないようでした。質問に躊躇してても無駄なので、ふとした疑問は講師を捕まえて納得するまで聞いた方が得です。
そして、周りのプロジェクトチームの仲間やクラスの友達との協力が何より大切です。特に留学生同士は国籍問わずシビアなビザの条件のため出席率や成績をキープしなければなりません。なので助け合いの精神がとても強いです。
友達と些細な内容を一緒に確認しながら講師へ質問することで、未経験分野でも十分卒業を目指せます。
Diplomaで勉強したユニット一覧
Web開発ディプロマで実際に履修したユニットはこちらです。
Certificate IVでウェブ開発の基礎を学び、その内容をよりフロントエンド寄り・実務寄りに発展させていく構成になっています。

ユニット名を見ると少し難しく感じるかもしれません。実際の授業では「なぜそれが必要なのか」「現場ではどう使われるのか」を意識した内容が多く、単なるコード学習にとどまらない点が特徴でした。
特に面白かったプログラム
Design user experience solutions(UX設計)
このユニットでは、「見た目が良い」だけでは不十分という考え方を学ぶことです。制作者の自己満足にならず、クライアントやユーザーが求める基準をどう形にするかが重要になります。
印象的だったのは、
実際に別クラスの学生をライブテスターとして招き、操作してもらい、率直なフィードバックを受けたことです。
「使いにくい」「分かりにくい」という声をその場で聞き、改善につなげていくプロセスは、とても実践的でした。
Build dynamic websites(動的サイト制作)
このユニットでは、Reactを使ったウェブアプリケーション制作を学びました。
静的なページ制作から一歩進み、「状態を持つ」「ユーザー操作に応じて表示が変わる」といった、現代的なフロントエンド開発の考え方に触れます。
最初は戸惑う部分も多くありましたが、コンポーネント設計やデータの流れを理解していく過程は非常に面白く、「ウェブ制作からウェブ開発へ」視点が切り替わったユニットでもありました。
Certificate IVとの違い。何が大変だったか?
コースのテンポについて行くことが大変でした。
Certificate IVが
「ウェブ開発の基礎を広く学ぶフェーズ」だとすると、
Diplomaは
「それを前提として、チーム・実務・設計まで踏み込むフェーズ」という印象です。
特にディプロマで核になるのがプロジェクトワーク。
プロジェクトは数名のチームでクライアントが振り分けられます。
サーティフィケートより各授業がギアが上がったことに加えて、プロジェクトチームの自分達自身で進捗管理しなければなりません。正直チーム内で公平な負担分配は実社会でもそうですが難しいものです。
プロジェクトは講師がリードしてくれるものではないです。クライアントの都合やメンバーのキャパシティにも左右されるため、なかなか思うように進まないシーンもあります。
クライアントは結構気を使ってくれましたが、それでも大幅にデザインを作り直すシーンも何回かありました。
あとは、サーティフィケートと同様にアセスメントの解釈を間違ってしまい何度も再提出することも。。
今回はEmerging Tecnologyを特定、評価、応用するクラスの最終レポートを4回も提出することになりました。アセスメントの提出を急ぎ、正しく評定基準を理解する前に走り出したことが反省点です。実社会でも顧客要件に合致していない提出物は評価できませんよね。
アセスメントを乗り切るコツ
社会人生活がむしろ生きる場面がたくさんありました。
「スピードとRubric(評価基準)を最優先にすること」です。
これを間違えるとさっきのようにレポート4回提出するような羽目になります。
前述の通りTAFEの評価は、大学のような段階評価ではなく、Pass / Fail の二択です。
そして評価基準(Rubric)は、Blackboard上に明確に示されています。
そこに書かれている要件を満たしていなければ、どれだけ時間をかけても、どれだけ見た目やコードの完成度が高くても、評価されません。
これは仕事と同じで、クライアントの要求を満たしていない提案に価値はない、
という考え方に近いと感じました。NMTAFEでは、アセスメントの再提出は原則3回まで可能で、講師の判断によっては、それ以上認められるケースもあります。
ただし、提出期限そのものは厳守です。一方で、早めの提出は問題ありません。
そのため、以下の流れを意識していました。
- 最初にRubricをしっかり読む
- 曖昧な点は、早めに講師へ質問する
- 提出期限の2週間前を目安に一度提出する
提出が集中する時期は、講師側も非常に忙しくなります。
そのため、フィードバックやGradeの反映に時間がかかることも少なくありません。
また、アセスメントはユニットごとに性質がまったく異なります。期限、作業量、重要度を整理するために、Excelなどで簡単に進捗管理しておくと、精神的にもかなり楽になります。
Next.jsを使ったウェブアプリ開発のアセスメントはRubricの読み違いで何度もコードを書き直しに。。
先程のレポートと同様に正直、思い出すと少し胃が痛くなります。
ただ、その経験があったからこそ、「評価されるアウトプットとは何か」を実感をもって理解できたとも感じています。
こうしてみるとTAFEは大学のようなリサーチではなく、実践で職場でつかえる即戦力スキルを磨く場所だからこそ、社会人留学生は優位になる部分がたくさんあります。
プロジェクト制作したWebサイト
せっかくなので、制作したサイトのリンクを貼ります。
私たちのクライアントはTAFEのJobs and Skillsセンターで働く職員。
彼がパートナーと立ち上げているハンドメイドラグのサイドビジネス「SoSo Studio」の公式サイトです。
もともとはInstagramのみを使って、作品の展示、集客、そしてお客さんとのやり取りまで、すべてをDMベースで行っていました。
その一方で、
- ブランドとしての世界観をきちんと伝えたい
- 作品や活動内容をまとめて見せられる場所が欲しい
- Instagram以外にも「公式サイト」としての拠点を持ちたい
という課題があり、今回のWebサイト制作につながりました。
サイトの主な構成と役割
このサイトは、いわゆるECサイトではありません。
ビジネスモデルに合わせて、以下のような構成を取っています。
① Commission(オーダーメイド)ページ
一点物のハンドメイドラグを、
お客さんの要望に合わせて制作するためのページです。
- 制作の流れ(How it works)
- サイズや用途の考え方
- 相談・問い合わせへの導線
を整理し、「まず相談してみよう」と思ってもらう役割を持たせています。
② Event / Workshop ページ
初心者向けのラグ制作ワークショップを紹介するページです。
予約や決済は ClassBentoへの外部リンクで行い、自社サイトでは内容説明と導線設計に集中しています。
③ Instagramとの役割分担
Instagramは引き続き集客のメイン。
Webサイトは、
- 初めてブランドを知った人への説明
- 信頼性の補強
- Commission / Workshopへのハブ
という位置づけです。
このプロジェクトでは、「デザインを作ること」よりも、クライアントのビジネスに合った形を考えることに時間を使いました。
UXのユニットで学んだ「独りよがりにならない設計」「クライアントとユーザー双方の視点」を実際の案件として試せたのは大きな経験です。
フィードバックを受けて何度も修正し、デザインを作り直す場面もありましたが、それも含めて、Diplomaならではの実務に近い学びだったと感じています。
Optus Stadiumでの卒業式の様子
TAFEの生徒みんなで卒業式、というのはないです。日本よりだいぶサバサバしてる印象でした。
Grad Show
各プロジェクト成果の発表イベントとして「GradShow」が開催されました。授業の一環ですが、パースの色々な企業の人たちが来てくれてリクルーティングの側面もあります。MicrosoftやGoogleのようなビッグネームの会社の人達もいたので少し驚き。

ここで各プロジェクトの発表とHead LecturereからExcellence Studentsの発表がありました。このExcellence Studentsに選ばれたのですが、授業について行くことと、アセスメントに追われて必死だったので最初呼ばれたことが分からず、後になって嬉しさが込み上げました。
TIWA Student Graduation
留学生の卒業イベントは別途行われました。パース市内のスタジアム「Optus Studium」のRiver View Roomsで行われ、立食のディナーもありました。

卒業イベントでは一人一人が順番に呼ばれ、そこでDiplomaの修了証を受け取ります。

この瞬間は中々一生の思い出になったと思います。
その後は夫婦・カップル同士仲良くしているコロンビアの友人たちと市内のホテルバーで少し飲みました。彼女たちも同じく30代でパース留学に挑戦。彼は同伴ビザでこちらでIT関連の仕事をしていました。

これから留学を悩んでる社会人へ
当然悩みますよね。
興味はあるけど踏み出せない人はたくさんいると思います。別に全員が行く必要はないと思いますし、スキル単体で見れば日本でも身につけることは可能です。それでも、私たちはパースが好きで、オーストラリアというよりパースに魅力を感じ、生活したいという経験を優先させました。
TAFEに行って思ったのは、別に社会人留学自体が大して特別なことではないということです。コロンビアやアメリカ、カナダ、インドネシアなど多くの留学生がいましたが、彼らのほとんどは自分と同じような20代から30代の社会人でした。
長い人生、キャリアの中で海外で新たなスキルセットを身につけることはこれからハードルはどんどん下がるんじゃないかなと思います。
また、日本で社会人経験がある人は間違いなくアドバンテージです。英語力さえあって興味がある分野だったら卒業できるはずです。
なので、少しでも興味があれば、そんなに構えずに挑戦してみると意外と色々なドラマが待っていて面白いですよと伝えたいです。もし何かご相談あれば問い合わせフォームから連絡ください。
それから、もしコース参加中で挫折しそうな人がいましたら、どうぞご相談ください。
今回の記事が何かの参考になれば嬉しいです!



